固定残業代制における残業代の扱い

近年は働き方が変わり能力の高い人ほど少ない時間で効率の良い仕事ができるようになっていますが、能力の低い人に対しては残業をすることでその作業を時間をかけて完了させると言う風潮があります。
しかし、そのために能力の低い人ほど残業代を合わせて高い給料をもらうと言うことに対して異論を唱える人も少なくありません。
そのため近年では成果主義と言う言葉があちこちで言われるようになりました。
これは従来の日本企業が行ってきた労働時間に対して対価を支払うと言う方法ではなく、一定の成果に対して報酬を支払うと言う仕組みです。
これにより、能力の低い人はそれなりの報酬となり、能力の高い人は短時間で高い報酬をもらうことができるようになります。

しかし、古くから機関に対する対価を押し払ってきた日本企業の給料の支払い方においては、急激に成果主義に移行することができません。
そこで利用されているのが固定残業代制と言う制度です。
これは毎月の残業時間を固定し、これ以上仕事をした場合でも残業代を支払わないと言う制度で、与えられた時間の中で成果を出すことが目的とされています。

この固定残業代制を導入する際には、実際に働いた時間に対する残業代がもらえなくなると言うことになるため、本人と会社との契約が必要になります。
本人が承諾しない状態で固定残業代制を施行した場合は労働基準法に違反するばかりでなく、残業代未払い等の問題が発生する可能性があるため、十分な注意が必要です、

固定残業代制による残業代支払い

社会に出て働く様になれば、決められた就労時間以外でもある程度切りが良いところまで働き、残業と言う形で働く事もあります。
しっかりと残業代を支払う事が会社の義務であり、サービス残業などと言って支払いをしない事は労働基準法違反となります。
時間外の賃金の支払いの方法で、固定残業代制を採用している会社もあります。
固定残業代制は、会社が一定時間の残業を想定して予め月給に残業代を固定で記載するものです。
一般には「みなし残業」とも呼ばれ残業時間を計算しなくても固定分の残業代を支払うという制度です。

しかし、この制度を悪用する会社が多数あり、固定残業以上に労働をさせ残業代を支払わない事例が後を絶ちません。
固定残業代制では、会社側ではしっかりと支払いを行なっている認識ですが、従業員側ではいくら残業しても給料が変わらない様なイメージとなり、双方でギャップが生まれて問題になる可能性があります。
よって、この制度が認められる為には厳しい条件があり何点かの項目を満たす必要があります。

制度の採用には、従業員に周知する義務があります。
しっかりと書面に記載し給与換算している事を伝えます。
更に、具体的に制度の金額と残業時間を明記しなければいけません。
あるニュースでは、固定残業代制は8割が違反と伝えられた事もあり条件を守らず導入している会社が多い様です。
少しでも疑いがある場合には、専門家に相談し早めに対策をするのも大切です。

固定残業代制とは~あらかじめ残業代が固定されている

通常、残業をした場合には、その分の賃金が支払われる必要があります。
しかし固定残業代制が適用されている場合は、あらかじめ残業代が固定されていると言う特徴があります。
たとえば固定残業代制が適用されている状態で月給20万円となっていた場合には、固定給としては15万円で、月に40時間分の残業代として5万円を支払うと言った具合です。

固定残業代制の残業代制においては、いくつかの条件を満たしている必要があります。
たとえば従業員に書面でその旨を周知徹底していることや、固定残業代とその残業時間を明記することなどが条件です。
ですから先の固定残業代制を適用したうえで月20万円と言う賃金の場合でも、固定残業代や残業時間の記載なしに、ただ単純に固定残業代を含むと言う記載だけではだめだと言うことです。
これはその場合、何時間の残業に対していくら支払われるのかが不明なため、そしてそれにより本来支払われるべき賃金が正当に支払われない可能性もあるためです。

ではもし、記載されている時間数よりも実際の残業時間が少なかった場合にはどうなるのかと言うと、この場合は固定残業代制で決められている賃金、全額を支払う必要があります。
残業が少なかったからと言って、その分の賃金を減らし固定給そのものを減額するのは不可能と言う具合です。
では逆に実際の時間数が多かった場合です。
この場合は、追加でその部分にあたる賃金を支払う必要が生じます。
たとえば先の事例で言えば、固定として定められているのは月間40時間の残業に対しての賃金のみです。
よってそれを超えた場合には、当然、雇用側はその部分の賃金を新たに支払わなければいけません。