固定残業代制はみなし残業代を決めておく制度

固定残業代制は、給料にあらかじめ残業代を上乗せして支払いを行う制度で企業のその負担を軽減するための措置として実施されることが多い制度です。
従業員を雇い入れている会社の立場からすると固定残業代制を採用しておけば、残業代を支払っているという感覚になります。
一方の従業員としては、勤務時間を延長して残業しているのに給料が増えないというイメージを持つことが多いです。
なお固定残業代制を企業が採用する上では、労働基準法の兼ね合いからも残業代と残業時間を就業規則に明確に規則として明文化する必要があります。

例えば40時間の残業に対して6万円などといった形で、時間といくらもらえるかを明確にする必要があります。
また残業時間の働いた報酬は割増しになるのが一般的ですので、それに相当する金額を固定しておくことがポイントにもなります。
会社側が都合が良いような条件では労働基準法違反になるケースも存在するため、何か問題が起きた時のトラブルに繋がるケースがあります。
最近では過労死の問題も起きているため、そういった現状を踏まえた上で適切な措置をとることは企業に求められるのは確かです。

もちろん残業時間が決定すれば、それを超えたケースについての定めも必要で、企業側が労働者を酷使できる様な体制にすること自体は問題となります。
固定残業代制で残業代をみなしで支給している企業の8割が違法である報道も起きているぐらいで、新聞やテレビなどのマスコミでも話題となっています。
ただ固定残業代制を採用しても残業代の支払いなどを適正化している場合には、逆に働きやすい職場として信用を得ることに繋がるケースもあります。

残業代を固定時間見なしで支払う固定残業代制

サラリーマンにとって付きものの残業は、一般的には自己申告やタイムカードをベースに1か月の残業時間を集計し、それに時間単価を掛けて基本給等に上乗せして支払われるます。
しかし、この残業時間が客観的に把握する事が難しい営業職等においては、月の残業代を標準的な見なし残業時間をベースに支払う制度を採用している企業もあります。
こうした制度は、固定残業代制と呼ばれています。
直行や直帰の発生する事も少なく無い営業職に対して、毎月20時間の残業を行ったと見なして、その金額の残業代を支払うのです。
こうした制度は、時間で仕事の成果を図りにくいメーカーの研究職等でも採用している企業もあります。

この固定残業代制の残業代はある面では、仕方なく導入され、また合理的な側面もありますが、注意しなければならない点もあります。
それは、残業代が見なし時間20時間の残業見合いで支払われているものの、実際にはそれを遥かに超える40時間~50時間の残業をしなければこなせない仕事を与え、残業代を相対的に抑え込むと言った形で、企業側に悪用されるケースがある点です。

固定残業代制は、その制度が導入される職場で納得性が得られると共に、不当に安い残業代で社員を長時間労働させる隠れ蓑とならないように監視できる体制の下で導入される必要があると言えるのです。
見なし残業時間に納得し、その残業時間程度で、日々の勤務時間の自由度が確保される働きぶりとなる事で、この固定残業代制のメリットが出るのです。

固定残業代制における残業代の扱いについて

固定残業代制においては、基本的には残業時間は一律に計算され支給されるため実際の残業時間とは異なる金額で支給されることになります。
そのため基本的には、より多くの残業をしてもその分が支払われることがない分、残業時間が少ない場合でもあらかじめ決められた残業代が支払われることになります。
そのため効率よく仕事を終わらせて実際の勤務時間を短くすることで、同じ残業代を効率よくもらうことができる点が大きなメリットになっています。
しかし逆に仕事の量が多い場合などは働いた残業時間分の残業代がもらえないと言うデメリットもあります。

固定残業代制を導入する会社の大きな目的は、人件費を固定することになります。
季節によって仕事の忙しさに変化のある企業にとっては、悲しい時期だけ残業代がかさんでしまうのは人件費の管理上大きな問題となっています。
またその忙しさが予測がつかない場合、事前にある程度人件費を見越しておかないと経営管理上大きな問題となることが少なくありません。
そのため、あらかじめ従業員の残業時間を固定することで人件費を固定し、計画的な出費を行うことで形を安定させると言うのは大きな目的となっています。

しかし実際には固定残業代制は人件費を削減することに使われることも多く、本来長時間の残業が必要な業務であっても、残業時間を短く固定してしまうことで実際の人件費を少なくすることも可能なため、その導入においては本人と会社が十分に相談し、両者がしっかりと納得した上で個別に契約をすることが望ましいとされています。

固定残業代制の残業代は請求することができる

最近では残業の未払い問題が大きく取り上げられています。
残業しているにも関わらず、残業の給料が支払われないのです。
労働者にとって残業の給料未払いは腹立たしいものです。
また、残業代未払いにならないために固定残業代制を導入している会社があります。
この固定残業代制とは、あらかじめ残業代を固定給に組み込んでおくのです。

しかし、ここで問題があります。
固定残業代制に組み込まれている残業代を上回る残業をした場合についてです。
実は、あらかじめ組み込まれている以上の時間残業をした場合には、超えた分の残業のお金を請求することができます。
そのため、超えて分の残業時間がある場合はお金を請求するべきです。
また、固定残業代制で残業代を請求するのなら弁護士に依頼することがおすすめです。
個人でも請求することができます。

しかし、計算をしたり、請求したりするのは大変です。
しかも、会社側が反論してくることがあります。
そんなときに、弁護士に依頼しておくことで、法律的な話し合いで解決することができます。
日本が法治国家である以上、法律に則るべきです。
そして、法律で争うのなら法律のプロである弁護士に依頼するべきなのです。
固定残業代制でも、超えた分の残業代は請求することができるのです。
弁護士に依頼すれば、どれだけ超えたのか計算をしてくれます。
そして、高い確率で未払い分の請求が成功します。
そのため、残業の代金を請求するためには弁護士に依頼するのがおすすめなのです。

固定残業代制における残業代の扱い

近年は働き方が変わり能力の高い人ほど少ない時間で効率の良い仕事ができるようになっていますが、能力の低い人に対しては残業をすることでその作業を時間をかけて完了させると言う風潮があります。
しかし、そのために能力の低い人ほど残業代を合わせて高い給料をもらうと言うことに対して異論を唱える人も少なくありません。
そのため近年では成果主義と言う言葉があちこちで言われるようになりました。
これは従来の日本企業が行ってきた労働時間に対して対価を支払うと言う方法ではなく、一定の成果に対して報酬を支払うと言う仕組みです。
これにより、能力の低い人はそれなりの報酬となり、能力の高い人は短時間で高い報酬をもらうことができるようになります。

しかし、古くから機関に対する対価を押し払ってきた日本企業の給料の支払い方においては、急激に成果主義に移行することができません。
そこで利用されているのが固定残業代制と言う制度です。
これは毎月の残業時間を固定し、これ以上仕事をした場合でも残業代を支払わないと言う制度で、与えられた時間の中で成果を出すことが目的とされています。

この固定残業代制を導入する際には、実際に働いた時間に対する残業代がもらえなくなると言うことになるため、本人と会社との契約が必要になります。
本人が承諾しない状態で固定残業代制を施行した場合は労働基準法に違反するばかりでなく、残業代未払い等の問題が発生する可能性があるため、十分な注意が必要です、

固定残業代制による残業代支払い

社会に出て働く様になれば、決められた就労時間以外でもある程度切りが良いところまで働き、残業と言う形で働く事もあります。
しっかりと残業代を支払う事が会社の義務であり、サービス残業などと言って支払いをしない事は労働基準法違反となります。
時間外の賃金の支払いの方法で、固定残業代制を採用している会社もあります。
固定残業代制は、会社が一定時間の残業を想定して予め月給に残業代を固定で記載するものです。
一般には「みなし残業」とも呼ばれ残業時間を計算しなくても固定分の残業代を支払うという制度です。

しかし、この制度を悪用する会社が多数あり、固定残業以上に労働をさせ残業代を支払わない事例が後を絶ちません。
固定残業代制では、会社側ではしっかりと支払いを行なっている認識ですが、従業員側ではいくら残業しても給料が変わらない様なイメージとなり、双方でギャップが生まれて問題になる可能性があります。
よって、この制度が認められる為には厳しい条件があり何点かの項目を満たす必要があります。

制度の採用には、従業員に周知する義務があります。
しっかりと書面に記載し給与換算している事を伝えます。
更に、具体的に制度の金額と残業時間を明記しなければいけません。
あるニュースでは、固定残業代制は8割が違反と伝えられた事もあり条件を守らず導入している会社が多い様です。
少しでも疑いがある場合には、専門家に相談し早めに対策をするのも大切です。

固定残業代制とは~あらかじめ残業代が固定されている

通常、残業をした場合には、その分の賃金が支払われる必要があります。
しかし固定残業代制が適用されている場合は、あらかじめ残業代が固定されていると言う特徴があります。
たとえば固定残業代制が適用されている状態で月給20万円となっていた場合には、固定給としては15万円で、月に40時間分の残業代として5万円を支払うと言った具合です。

固定残業代制の残業代制においては、いくつかの条件を満たしている必要があります。
たとえば従業員に書面でその旨を周知徹底していることや、固定残業代とその残業時間を明記することなどが条件です。
ですから先の固定残業代制を適用したうえで月20万円と言う賃金の場合でも、固定残業代や残業時間の記載なしに、ただ単純に固定残業代を含むと言う記載だけではだめだと言うことです。
これはその場合、何時間の残業に対していくら支払われるのかが不明なため、そしてそれにより本来支払われるべき賃金が正当に支払われない可能性もあるためです。

ではもし、記載されている時間数よりも実際の残業時間が少なかった場合にはどうなるのかと言うと、この場合は固定残業代制で決められている賃金、全額を支払う必要があります。
残業が少なかったからと言って、その分の賃金を減らし固定給そのものを減額するのは不可能と言う具合です。
では逆に実際の時間数が多かった場合です。
この場合は、追加でその部分にあたる賃金を支払う必要が生じます。
たとえば先の事例で言えば、固定として定められているのは月間40時間の残業に対しての賃金のみです。
よってそれを超えた場合には、当然、雇用側はその部分の賃金を新たに支払わなければいけません。